全身性強皮症(SSc)は、皮膚を含めた全身の臓器が硬くなる線維化を特徴とする自己免疫疾患です。皮膚硬化は手指から始まることが多く、全身に広がることがあります。肺線維症や肺高血圧症、腎障害、消化管障害など臓器にも影響が及びます。
限局皮膚硬化型とびまん硬化型に分かれ、進行や重症度が異なります。
皮膚の硬化や色素沈着
レイノー現象(指先の色が白く変色)
関節痛や筋肉痛
免疫異常により線維芽細胞が過剰に働き、膠原線維が沈着することで線維化が進行します。遺伝的要因、ホルモン、環境因子(粉塵曝露など)が関わります。
根治的な療法はありませんが、免疫抑制薬や血管拡張薬、抗線維化薬を用いて症状を抑えます(ステロイド製剤は全身性強皮症の重篤な合併症の引き金になる可能性があります)。
肺高血圧や腎障害に対する専門的治療も必要です。
近年では全身性強皮症に生物学的製剤(リツキシマブ)が保険収載され、治療の手段が広がっています。
皮膚・肺・腎臓など臓器合併症の包括的管理
Lifestyle Guidance